2013 AES NY SHOW Report!Day 1:Slate Digital

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Steven Slateによるデジタル機器のブランド、Slate Digitalのご紹介です。



Steven Slateによるブランドはいくつかあり、
プロ機器を扱うSlate Pro Audio(Raven、Dragonなど)、オリジナルプラグインを扱うSlate Digital(FG-X、Triggerなど)、彼の録音したドラムの音が元となっているYellowMatterEntertainment(Steven Slate Drums)があります。

今回はこれらが全て1つのブースに集中していたため(とはいえ、NAMM SHOWでも1つのブースに集約されることがほとんどですが)、ブースは常に人だかりでした!

そのなかでも抜群の存在感と問い合わせが集中していたのは、RAVEN(上の画像がMTX、下の画像がMTi)です。
※RAVENは、タッチパネルのDAWコントローラー



沢山の人がこれらを触って、反応や動きを確認していました。

AESの1Fの展示ブースは、常に人だかりでなかなか実機を触れなかったのですが、
実は別場所でゆっくりじっくり試せる場所がありましたので、そこに潜入してきました。



そこには大きいシステムのRaven MTXもありましたが、
導入に現実的なサイズのRaven MTiを中心に触ってきました。

まず簡単にRaven MTiの概要です。
これはマルチタッチコントローラー兼モニターディスプレイです。
※ディスプレイがコンピューター本体ではありません。コンピューターは別に必要です。
会場では、MTiの真後ろにMac miniが置かれていました

モニターディスプレイにタッチすると、様々な機能が使用できます。
基本的には、指先でタッチすることで、その指先でマウスポインタを動かすようなイメージです。

諸々のソフトウェアがインストールされますと、画面下側にRaven Consoleウィンドウが表示されます。
このConsoleウィンドウにあるボタンを押すことで、トランスポートや編集コマンドの
ショートカットにアクセスできます。
そのなかでも、あるボタンを押すことで、DAW(今回はPro Tools)のフェーダーのGUIがRaven仕様になり、フェーダーがより長い表示になり、”マルチタッチでの操作”が可能になります。

会場のスタッフに確認したところ、Pro Toolsのマルチタッチが可能になっているのは、
Pro ToolsとRavenソフトウェアの間に「NEYRINCK」の技術が介入しているため、ということです。
NEYRINCKのプロトコルにより、OSXとPro Toolsがマルチタッチ対応になります。
あとは、Pro Toolsの設定(ペリフェラル)をすることで、Raven SoftwareがPro Toolsのセッションに同期します。

iPadアプリケーションに、NEYRINCKによるアプリ、「V-Control Pro」がありますが、
これもつまりはPro ToolsとiPadの間にNEYRINCKのプロトコルがあることで、
Pro Toolsをマルチタッチで制御できます。

>>V-Control pro詳細(英語)

なお、Raven MTiを諸々触ってチェックしましたが、プラグインの操作やパンニングの設定なども簡単でした。
レイテンシーはほぼ気になりませんでした。

その中で感じたRaven一番の優位性は、複数のフェーダーを同時にコントロールできるところにあると思いました。
それは例えば、バスドラの音量とベースの音量を同時に調整する、など。

日本の発売はまだこれからのようですが、とても楽しみですね。





と、こういった中で、実はSlate Digitalの最新プラグインの情報がリリースされていました。
その名も、「VIRTUAL MIX RACK」です。



これはプラグインで、2つのEQと2つのコンプをプラグインの中で組み合わせできるとのことです。

なお、このラックフレームはあくまで「ラック」で、将来的にはこれら4つのモジュールだけでなく、新たなモジュールも増やしていく予定、とのことです。
イメージ的には、API 500モジュールのプラグイン版みたいなものでしょうか。このラックに対応するモジュールが、Slate Digital からリリースされていくと。

Slate Digitalが今までリリースしたプラグインは、いずれもハズレがないので、今度のこの「VMR」もヒットするのではないでしょうか。

(文:宮地楽器神田店 澤口 / 取材:澤口・井上)

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