2017 AES NY Report Vol.1

 

今年もやってまいりましたAES New York 2017!
AESショーはその会場をLAとNYとで毎年交互に開催され、今年はそのタイトル通りNYでの開催です。
さらに、2017はNABと初?同時開催ということで、日本…というか音楽業界の流れなのか、AudioとMovieの業界がシームレスになってきている表れなのか、そんな想像のもと、AES会場へ行ってきました。

 

初日はAES/NABの会場を気になるものを探しつつ視察してきた内容を中心に、ザッとその傾向と様子をレポートしてみたいと思います。
大枠ではAESがAudio製品群中心、NABはブロードキャスト製品群が中心となる展示会/会場構成なわけですが、話によると今回のNABは割とローカル出展商品と出展者で構成された、いわばお試し同時開催?的な前評判ながら、そうであっても近年のInterBee同様に市場規模はブロードキャスト部門に歩があるようで、本年の比率も出展社数、来場者数共にAES:NAB=1:1.5くらいの規模感です。

 

 

さて本題のAESの方なのですが、いくつか気になる新製品等ありつつも残念ながら今回は出展者(メーカー)数も例年に比べ少なめで、少々寂しい会場ではあるのですが、来場者がそれと比例して少ない様子ではなく、そこはさすがアメリカの音楽土壌というものを感じながら情報収集しています。

今年の出展傾向としては各社の対応状況にも左右されているのだとは思うのですが、ドルビー(アトモス)/サラウンドといったものがキーワードのようで、ソフトウェア、スピーカー等それら対応製品の展示が見られます。
 


ここはアメリカ。HollyWoodやPixer(Disney)等の全世界的ブロードキャスト企業を有する国で、さらにはスポーツ中継等の盛んな国柄だからなのかNAB会場展示商品の多くはネットワークコネクト、ネットワークストレージ、4K対応製品等、本来あるべきブロードキャスト対応製品群がその多くを占め、今回はAESを併設ということでやはり作業内容や製品群のカテゴリが完全に仕分けされた形で展開されています。それにしてもブロードキャスト市場は元気に見えます。

 

 

VR元年(2016)といわれる昨年は「こんなものまでAESに展示するの?」というものも含めVR/AR/MR関連商品の出展、ソリューション展示が多く見られましたが、今年のAES会場にはそれらの露出は少なく、本来のオーディオ分野に特化した展示傾向に戻った感があります。

 

それはなぜか・・・?

一言で説明すると、「VR/AR/MR市場が大きくなりすぎて、別の展示会で行われることになった」からです。

今や5年後に7兆円規模になるともいわれるVR/AR/MR市場が、この1年ですでにMusic/Brordcastと並んだ1分野を担うまでに成長をし続けており、ラスベガスで開催されたコンシューマー向け家電見本市「CES 2017」と比較できるものではありませんが、市場の動向に伴い展示会の内容も日々変化し、細分化され続けているようなのです。

AESとしても2018年8月にワシントンにて「Audio for Virtual and Augmented Reality」というカンファレンスを予定しており、今後の展開が非常に楽しみです。

 

 

そんな中AvidからPro Tools 12.8.2がリリースとなり、MIDI機能強化や各バグ修正もありますが”VR編集対応”が大きな進化でしょう。詳細は弊社Avid Zone Proにて説明がございますので、こちらをご参照ください。

Avid Zone Pro Pro Tools 12.8.2リリース情報

 

気になった商品の具体的な製品ピックアップは、次の記事に記載しようと思います。

 

ところで、アメリカと日本、音楽市場規模も需要(ターゲット)も異なりますが、皆さんはどの様に感じていらっしゃるでしょうか?

 

宮地プロフェッショナル事業部
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