2016 AES Show Report!Day3:JoeCo

 

イギリスのメーカー「JoeCo」は、スタンドアローンの業務用レコーダーを販売しているメーカーです。

今回は、今までリリースしているBLACKBOXシリーズだけでなく、新たな「BLUEBOXシリーズ」もチェックしてきました。

 

 

詳細をご説明する前に、まずはJoeCoの概要をお伝えします。

 

JoeCo(ジョーコー)社は、英国のR&D都市として有名なケンブリッジをベースとする会社で、2007年に会社創設以来2009年に発表したライブ・レコーディングにフォーカスしたBLACKBOX RECORDERは、業界で多くの注目を集めPLAZA AWARDなどを受賞しています。2010年には、ライブ・ショウやイベント向けのマルチチャンネル・プレイバック機としてBLACKBOX PLAYERを発表し現在2つの製品ラインナップ(BLACKBOX RECORDER / BLACKBOX PLAYER)を持っています。

 

JoeCo日本国内代理店による情報:

http://www.tech-trust.co.jp/recorder/joeco

 

AES SHOW 2日目のCymatic Audioの記事でも触れましたが、ここ近年、単体のレコーダーのお問い合わせは非常に多くなっています。

ライブRECをする際、通常はDAWで録音することが多いですが(録音し終わったあとは、そのDAWで編集作業があるため)、大編成のオーケストラや96kHzなどのハイサンプリングレートでの録音の場合には、DAWのみの録音ですとDAWがエラーでストップするなどのリスクが高まります。そのため、ミキサー卓からのダイレクトアウト信号、もしくはステージからのマイク信号をスプリットした信号などを、DAWとスタンドアローンレコーダーの2重体制で録音することも多いです。

※場合によっては、DAW2台以上ですとか、スタンドアローンレコーダー2台、ということもあります

 

以上より、DAW以上にスタンドアローンレコーダーのほうが録音の安定性が高いため、バックアップレコーダーとして、こういった単体のレコーダーはよく使用されます。

 

JoeCoのレコーダーには、以下のように複数台ラインナップされています。

※様々な入力に対応した24トラックレコーダー、64トラックレコーダー

 

BBR1-MP
※マイクプリアンプ内蔵24トラックレコーダー
※24bit/96kHz対応
※Dante/MADIの有償オプションカード対応
※録音は、USB2.0ポートに接続する外部ドライブへ
※モニターのためのヘッドフォンアンプ内蔵

 

・BBR1シリーズ
BBR1-U
※アナログ・アンバランス信号対応の24トラックレコーダー

 

BBR1-D
※AES/EBUデジタル信号対応の24トラックレコーダー
アナログ・アンバランス信号にも対応

 

BBR1-A
※ADATデジタル信号対応の24トラックレコーダー
アナログ・アンバランス信号にも対応

 

・BBR64シリーズ

BBR64-MAD
※BNCもしくはOPTICALによるMADI信号対応の64トラックレコーダー
アナログ8chの入力も対応

 

BBR64-DANTE
※DANTEフォーマット対応の64トラックレコーダー
アナログ8chの入力も対応

 

以上のように、今までリリースしているレコーダーは、あくまで「スタンドアローンのレコーダー」でした。

今回のAES SHOWブースでは、これに新たに「BLUEBOX」も加わっていたので、ご紹介します。

 

BLUEBOXは一言で説明すると、「24トラックのレコーダーでもあり、コンピューターのオーディオインターフェイス」です。

 

写真右側のラックの、一番上がBLUEBOX

 

スタンドアローンレコーダーとしての側面を説明しますと、24トラックに対応し、データはUSB2/3の外付けHDDに録音できます。24bit/96kHzに対応。

 

そして、オーディオインターフェイスとしての側面を説明します。

・24ch REC、24bit/96kHzに対応

・Core AudioとWindows driverに対応

・USB2接続

・諸々の設定は本体だけでなく、接続したコンピューターのリモコンアプリ「JoeCoControl window」でモニター/設定可能

 

BLUEBOXの背面。このようにUSB2接続(青いケーブル)により、オーディオインターフェイスとしても機能します

 

 

おそらくですが、こういったスペックのレコーダー/オーディオインターフェイスは他にはないのではないでしょうか?

 

元々、DAWの録音だけでは、ライブRECはリスキーなので、単体のレコーダーを別途用意することが多いこのご時世。

つまりはDAWとレコーダーの、2つのシステムが必要になるわけですね。そうなると機材も増えますし、ライブRECする際のように時間がない/オペレートに余裕のないシーンにおいては、簡単かつ安定したシステムが望まれます。

 

その回答が、このJoeCoのBLUEBOXなのではないでしょうか?

BLUEBOXはレコーダーの機能もあり、DAWのインターフェイスにもなります。もし、レコーダーとしての機能だけを使う場合であっても、USB2接続でコンピューターから「JoeCoControl window」を起動しましょう。

 

 

レコーダーへの入力信号の監視や、諸々の設定、ヘッドフォンミックスが作れます。

DAWに慣れた方からすると、スタンドアローンのレコーダー本体を操作するよりも、このようにコンピューターの画面から操作したり、入力信号を見たりするほうが、やりやすいものと思います。

※スタンドアローンレコーダーは、限られた液晶画面でしか設定、モニターができないですしね

 

実際、先日とあるお客様にライブRECの機材をお持ちし、セッティングもお手伝いさせていただいた機会がありました。そのレコーダーはスタンドアローンのレコーダーのみで、入力信号のチェックを本体のみで行っていました。ただ、そのレコーダーの操作自体にお客様があまり慣れていらっしゃらないこともあり、「Macの画面ですべての信号を一度に監視できたらなぁ」と感じました。

 

ちなみにこのBLUEBOXですが、iPadのアプリでもモニターが可能です。

 

 

レコーダー本体だけでなく、コンピューターとiPadでもこのようにモニターができれば、ライブRECの際のオペレートもだいぶ安心できますよね。

 


 

 

宮地プロフェッショナル事業部
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