2016 AES Show Report!Day 3:AURORA AUDIO

この記事は2016.10.02 Sundayに書かれたものです。
販売金額や購入特典等は掲載当時のものになり、現在とは異なる場合がございますのでご了承ください。 (古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)

 

魅惑のSIDECARが拡張オプションの登場でより実用的なコンソールに進化!GTQC/GTC2もニューバージョンを発表!

 

STINGERを前にご満悦の、みなさんご存知Geoff Tannerさん。
2年前のLos Angeles AES Showでもお会いさせていただきましたが、元気に会場へも足を運んでいただいていて心強い限りですね!
それにしてもハデなアロハ・・・(笑)

 

そのGeoff氏がVintage NEVEの価格高騰に憂いて、AURORA AUDIOにいたる製品群を設計/開発した、というのは有名な話ではあるのですが、単なる懐古趣味にならず、現代のワークフローをよく考えた上で製品ラインナップを増やしていったのがよくわかります。
個人的にも、1081直系とも言えるAURORAのヘッドアンプ/EQ、GTQ2は大のお気に入りなのですが、それが10ch分マウントされたSIDECARには非常に魅かれるものを感じています。

 

今回のAESの発表では、そのSIDECARにまさに待ち望んでいたような機能がオプションながら追加された!と言えるのかもしれません!
早速、SIDECAR関連からご紹介してみましょう!

 

 

一見してすぐに分かる違いは、マスターフェーダー上にコントロール部分が追加されたことです。(オプション)
こちらに関しては後述するとして、まず一番大きな変化は、チャンネルモジュール x 10および、マスターバス x 2の各入力にプリフェーダー・インサートオプションが追加出来るようになったことでしょう!(各チャンネルにTRS SEND/RETURN)

 

従来のSIDECARは、それこそホントに各チャンネル入力を2チャンネルにまとめるだけ、という構成になっていました。
各チャンネルにはダイレクトアウトがありましたが、マスターバスはアウトプットしかありませんでしたので、サミングしたシグナルにダイナミクスを掛けたい、というようなニーズには工夫が必要だったのは否めません。

 

それがインサートオプションが追加されることにより、大幅に使い勝手がよくなることは火を見るより明らかでしょう!
SIDECARに魅力を感じながらも、二の足を踏んでいた方は、ここが引っかかっていたのではないか?と思われますので(私自身もそうです)これはAURORA AUDIOが考える以上のインプルーヴだと思えます。

 

そして、新たに追加されたコントロール部分です!

 

 

こちらは写真をご覧いただいてもお分かりのように、これも要望の多かったと思われる、4系統モニタリング・セクション!なのですよ。
ただし、こちらはSIDECAR単体では機能しないということです。(ちょっと残念・・・)

 

これを有効にするのが、新たに発表となった拡張モジュール「GT10 x 8 ABSOLUTE」というわけですね!
国内では取り寄せ扱いとなりますが、従来からGT8 x 8 / GT8 x 2(GT10 x 8の上にマウントされています)という製品が存在していました。
これはアナログマトリクス・ルーティングを可能にするもので、モニタリング環境やキューシステム環境を見据えて開発されたものです。

 

今回のGT10 x 8 ABSOLUTEはその名の通り、10 x 8マトリクス・ルーティングを可能にするもので、まさにSIDECARのために登場したとも言えるでしょう!
こちらをSIDECARに接続するには専用ケーブルが必要となりますが、これを組み合わせることによって正真正銘のコンソール!という存在になることが出来ますね!

 

残念ながら、従来のSIDECAR(オプションなし)にこれらのオプションを追加することは出来ないのですが・・・
コンパクトでハイクオリティなミキサー/コンソールを探していた方には、最右翼の存在になるのではないでしょうか???

 

 

次のご紹介するのは新製品ではありませんが、マイクプリ/EQ/Compのチャンネルストリップ「GTQC」および、2chダイナミクス「GTC2」のニューバージョンです。

 

どちらもNEVE直系のダイナミクスサウンドを味わうことが可能な人気機種ですが、パッと見た目には、従来との違いは全く感じることが出来ませんね???
唯一すぐに気がつくと言えば、フロントパネルに「Rev Ten」とレタリングされていることくらいでしょうか。
しかし、よ〜〜〜っく見ると、ダイナミクス・コントロールを行うノブが一つ増えていることに気がつくでしょう!

 

これこそが「Rev Ten」と言われるニューバージョンの一番の違いとなるのです。
下の写真は、GTC2の新ノブを大きく写し取ったものとなりますが、GTQCでも基本的には同じものが装備されます。

 

 

そう!新たなノブとは「BLEND」ノブとなっていたのです!
これが何を意味するのか、名前だけですぐにお分かりでしょうが、センターが50%でClean〜Compressまでのパラレル・コンプレッションを自在に調節することが出来るのです。

 

Chandler LimitedのGERMANIUM COMPRESSORにも似たようなパラメーターがあり、意外に面白い効果が得られるし、ソースによってかなり自在に適用出来るので、使用用途が広がるのではないかと感じたことがありました。
まさにGTQC / GTC2でも、そういった意味合いの幅広さが出てくるようにも思いますし、過去の慣例にとらわれない、AURORA AUDIOの姿勢を伺うことが出来たような気がして、なんだか頼もしくなってしまいましたよ!

 

このGTQC / GTC2のRev Tenバージョン、現在のところリリース時期、価格は未定となっていますが、当面は現行バージョンのまま展開する予定ということです。
はやくどんなサウンドが味わえるのか、聴いてみたいものなのですが(笑)

 

コンシューマー寄りの製品展開に陥ってしまいがちなメーカー事情が、現在の流れとなってしまっていますが、AURORA AUDIOには、今後もプロフェッショナルが必要としている最高の製品を生み出し続けてもらいたい、と願っています・・・

 


 


 

R.I.P Alan Dickson

 

宮地プロフェッショナル事業部
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