139th AES Show Report ! : Mojave Audio


Mojave Audioの新ラインナップ 「Signature Series MA-1000」と「MA-50」が新しいロゴと共にブースに登場!
リボン・マイクロフォンRoyer Labs/R-121やR-122を始め、数々のTech Award受賞歴を誇るDavid Royerがマイクロフォン・デザインを務めるMojave Audioからは、"Signature Series"と銘打った新たなラインナップに位置する『MA-1000』と、トランスフォーマーレス・デザインでコストを抑えつつも上位機種に引けを取らないパフォーマンスを維持する『MA-50』の2本が新作として登場しました。






MA-1000(画像左)は米国内価格で$3,000、プライスレンジ的にはハイエンド寄りの製品となります。Mojave Audioはこれまで3桁台のナンバリングが施された6機種をリリースしていますが、その中での最高位がMA-300で国内売価が¥140,000ですので今回リリースされたMA-1000はフラッグシップ・モデルとして位置づけられるでしょう。


MA-1000はTELEFUNKEN/ELA M 251スタイルのカプセルと5840NOS真空管を搭載。パワーサプライユニットで無指向 - 単一 - 双指向と無段階に調整可能で、ボーカルやアコースティックギターはもちろんドラムやオーケストラにもジャンルを選ばず対応します。

Mojave Audio社長のDusty Wakeman氏曰く「このマイクロフォンを用いてバイオリンのレコーディングを行ったが、MA-1000の持つ繊細な表現とまさにその場に立って聞いているようなリアルな存在感が弦楽器と非常に相性がいいんだ。何百万というコストのかかるヴィンテージ・マイクロフォンと比肩するクオリティに仕上がっている。ボーカルにはいいけど弦や打楽器との相性はイマイチ...といった得手不得手がなく、レコーディングを行う中でのマイクロフォン選定のファーストチョイスとして自信を持ってオススメできる一本だ。」とのこと。

展示にも使用されていますが、Royer Labsのハイエンド・ラインナップ SFシリーズに付属するショックマウント Sling-ShockがMA-1000のパッケージに同梱されます。Sling-Shockは作りが精巧でフロアやスタンドから伝わる振動やケーブルノイズを抑制する効果が非常に高く、MA-1000のパフォーマンスをフルに活かす為にDavid Royerの理念がこういった付属品ひとつにも反映されているのでしょう。




Mojave Audio | MA-1000




そしてもう1機種のニューモデルは『MA-50』になります。米国内価格は$500以下。MA-1000とは対照的に「コストを抑えたラージダイアフラム・モデル」として開発が行われたようです。もちろんフラッグシップとしてパフォーマンスの高いマイクロフォンの選択肢が上に広がっていくことは喜ばしいことですが、コストを抑えた導入しやすいモデルにも幅が広がりあらゆる層のユーザーが恩恵を受けられる、今回のMojave Audioの様な開発をマイクロフォン・メーカーには期待します。
現にMojave Audio自身もエントリーレベル・プライスで手に入れることができるマイクロフォンとしてMA-50を位置づけています。

「Mojave Audioの挑戦...それはトランスフォーマーレス・デザインの弱点を克服したマイクロフォンを開発すること。」と謳うように、同社製のミドルクラス・マイクロフォン MA-200及びMA-201 fetのカプセルシステムを採用してアッパークラスのラインナップの後を継ぐパフォーマンスを維持しながら、歯切れの良いトランジェント・レスポンスとドラムや打楽器にもオンマイクで立てられるSPL特性が得られているようです。リニアな周波数特性が得られ過剰な味付け感のない素直で使い易く、マイク・プリアンプの特性をフルに活かせるローコスト帯のマイクロフォンが登場しました。



Mojave Audio | MA-50




Mojave Audioマイクロフォンのメーカーロゴですがこれまではボデイ正面に白いプリントで印刷されていたのが、今後はMA-1000及びMA-50に付けられている赤バックに銀文字の立体できなバッジが今後のメーカー出荷分以降は順次各モデルにも採用されて行くそうです。



MA-1000,MA-50共に近日中にメーカーが出荷を開始します。国内代理店にて準備が整い次第日本国内でも発売開始となる予定です。リボン・マイクロフォンの巨匠David Royerがデザインするモダン・マイクロフォンの新しい顔ぶれに期待が高まります!!

宮地プロフェッショナル事業部
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